本日は、栃木県で注文家具を製作されている方が欅の茶碗作りにお越しになりました。既にある程度の木工旋盤設備はお持ちとのことですが、イマイチ上手く行かないそうで当工房にお越し下さいました。
ボウルガウジやスクレーパーなどの刃物は一式お持ちでしたが、ボウルガウジの扱いがよくわからないとのことでした。お気持ち、よく分かります。かくいう僕も始めは全然分かりませんでした。
刃の当て方や進め方に一定のルールがありまして、これを頭と感覚で理解出来ないとガウジは扱い難く感じてしまうかもしれません。結果、スクレーパー系の刃物の使用に頼ってしまい、キャッチを体験して恐怖感が強くなってしまうという流れはウッドターニングあるあるなのかも...
感覚的な表現ですが、ガウジ系は「切る」感じで、スクレーパー系は「削る」感じなんです。スクレーパー系ではいくらやっても逆目が立ってしまうのに、ガウジ系だと綺麗な木地に仕上がったりします。
中盤くらいから、ボウルガウジが切れる・進んでいく理屈がお分かり頂けたようで、ほとんどご自身で作業されていました。木工をされる方であれば、「鑿でいえばココがココの役目ですよ」「鉋で言えばここですよ」というようにお伝えすると「あー、なるほど!」と伝わる場合が多いです。
完成。良いサイズの茶碗になりました。
たっぷりごはんが盛れます。
高台からのラインも良い感じです。
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