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執筆者の写真TADUGANE CRAFTS

クラシックギター製作教室 ネックの加工

今回の目標は「次回ネックジョイントを行う下準備を済ませる」です。

まずはペグ穴を空けるところから始めました。ヘッド側面から垂直に穴を空ける必要がありますので、角度を合わせる為の治具を使用してボール盤で穴を空けます。

ペグ穴が空いたら、スロテッドヘッドになるように肉抜きをします。


ドリルでいくつか穴を空けてからテンプレートを貼り付け、トリマーで肉抜きしました。その後は弦が通る部分の肉を鑿で落とします。


続いてネックの幅を設計通りのものに仕上げます。前回、ギリギリまで鉋で仕上げてあったものを、テンプレートを元にトリマーで軽く整えました。

ネックの形状がある程度仕上がったところで、ヒールブロックを接着します。


無事接着が済んだので、ダブテイルの線を書入れました。これで次回はダブテイル加工に入れます。

ネックと指板をマスキングテープで巻いて仮止めし、ボディの所定の位置に合わせて弦高を確認してみたところ、なんとブリッジ接着位置の高さが8mmほどしかありません。


設計上、ここには12~13mmほどのスペースがあるはずです。


ちょうど同じスケールで当工房が製作途中のギターがあったので同様の方法で弦高を確認してみたところ、問題ありません。

ということは、生徒さんが作ったボディに何らかの原因があるものと思われます。



生徒さんとあーでもないこーでもないと議論した結果、以下の結論に至りました。


  • ホール上の力木接着面の精度が足りなかった(ホール上の表板中心部が1mm弱凹んでいる)

  • 指板を5mm厚に作るはずが、0.5mmほど薄くなってしまった

  • ブリッジ接着部にあたる表板が、予定より膨らみ過ぎた


で、どのように対処するかと議論した結果、指板とネックの間に傾斜のついたシム的なものを挟んで接着して高さを稼ぐか、指板を作り直すという結論に至りました。



なにはともあれ、次回はネックジョイントです。

頑張りましょう。

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